中学校の探究学習「総合的な学習の時間」とはどのような授業なのか

総合的な学習の時間は、生徒が自主的に課題を見つけ出し、学んだり考えたり判断したりしながら、課題解決のための資質や能力の育成することを目的とした探究学習の授業です。

2017年に中学校学習指導要領が改訂されました。総合的な学習の時間の指導内容はどのように変わったのか見ていきましょう。

総合的な学習の時間の目標

総合的な学習の時間における目標について、2017年改訂学習指導要領(新学習指導要領)と2008年改訂学習指導要領(旧学習指導要領)の内容を比較してみましょう。

2017年改訂学習指導要領

第1 目標
探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 探究的な学習の過程において、課題の解決に必要な知識及び技能を身に付け、課題に関わる概念を形成し、探究的な学習のよさを理解するようにする。
(2) 実社会や実生活の中から問いを見いだし、自分で課題を立て、情報を集め、整理・分析して、まとめ・表現することができるようにする。
(3) 探究的な学習に主体的・協働的に取り組むとともに、互いのよさを生かしながら、積極的に社会に参画しようとする態度を養う。

 

2008年改訂学習指導要領

第1 目標
横断的・総合的な学習や探究的な学習を通して、自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育成するとともに、学び方やものの考え方を身に付け、問題の解決や探究活動に主体的、創造的、協同的に取り組む態度を育て、自己の生き方を考えることができるようにする。

 

新学習指導要領では、総合的な学習の時間の目標について、探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成することを目指すものであると明確に示しています。

各学校において定める目標および内容の取扱い

目標や内容については、「第1 目標」を踏まえて、各学校が定めるとしています。新学習指導要領では、各学校において定める目標及び内容の取扱いに関する規定が新設されました。例えば、「各学校において定める目標については、各学校における教育目標を踏まえ、総合的な学習の時間を通して育成を目指す資質・能力を示すこと」や「各学校において定める目標及び内容については、他教科等の目標及び内容との違いに留意しつつ、他教科等で育成を目指す資質・能力との関連を重視すること」といったことが規定されています。

内容の取扱いについては、教科の枠を超えた横断的、かつ総合的な学習とすること、また、探究的な学習や協働的な学習の重要性を示しています。探究的な学習を実現するためには、「課題の設定」→「情報の収集」→「整理・分析」→「まとめ・表現」といった過程を明示して、学習活動を発展的に繰り返すのが探究学習における生徒の姿であるとしています。

探究学習のサイクル

 

探究課題について、新学習指導要領では、次のように規定しています。

目標を実現するにふさわしい探究課題については、学校の実態に応じて、例えば、国際理解、情報、環境、福祉・健康などの現代的な諸課題に対応する横断的・総合的な課題、地域の人々の暮らし、伝統と文化など地域や学校の特色に応じた課題、生徒の興味・関心に基づく課題などを踏まえて設定すること。

 

探究学習白書2019」によると、総合的な探究の時間の授業でよく取り上げられる探究課題(テーマ)は「職業・キャリア」とのことです。「福祉」「国際理解」「伝統文化」「環境」などもよく取り上げられているようです。

参照:探究学習白書2019

※上記データは、2019年7月に中学校教員を対象にしたアンケート調査の結果をグラフで表示したものです。詳細データやその他データについては探究学習白書2019をご覧ください。

関連サイト

「探究」の意味とは?「探究的な学習」とは何か?