2019年度の世界各国におけるSDGsの目標達成状況

世界各国のSDGs(持続可能な開発目標)の進捗状況を調査している、持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)が、2019年度版の「持続可能な開発目標(SDGs)インデックス&ダッシュボード」を公開しました。

SDGsの達成状況を見ると、最も達成度の高かった国はデンマークで、2位 スウェーデン、3位 フィンランドと続いています。日本は15位で、アジアではトップの成績でした。

2019年度の世界各地域におけるSDGsの目標達成状況を見ていきましょう。

SDGsの目標達成度の高い地域は北米

下の表は、SDGsの目標達成度を地域別に示したものです。地域は、アジア、アフリカ、欧州、大洋州、中東、中南米、北米の7地域に分かれています。

表を見ると、目標達成度の高い地域は北米であることがわかります。ただし、SDG12(つくる責任、つかう責任)とSDG13(気候変動に具体的な対策を)の2つの目標については、全地域最下位となっています。

一方、目標達成度の低い地域はアフリカです。SDG1(貧困をなくそう)、SDG2(飢餓をゼロに)、SDG3(すべての人に健康と福祉を)など、まだ多くの課題が残されています。しかし、SDG12SDG13の目標達成度は全地域中1位となっています。

SDG12の主なターゲット

  • 小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食品廃棄物を半減させる。
  • 予防、削減、リサイクル、再利用(リユース)により廃棄物の排出量を大幅に削減する。
  • 国際的な枠組みに従って、化学物質や廃棄物の環境に配慮した管理を達成する。

SDG13の主なターゲット

  • 気候変動に起因する危険や自然災害に対するレジリエンスを強化する。
  • 気候変動対策を国別の政策、戦略に盛り込む。
  • 気候変動の緩和、適応、影響軽減、早期警告に関する教育や啓発を行う。

参照:SDG INDEX & DASHBOARDS(SDSN)

先進国のほうがSDGs目標達成度が高い

下のグラフは、先進国(青色)と途上国(紫色)、世界平均(灰色)のSDGs目標達成度を示したものです。全体を見ると、先進国の目標達成度は、世界平均よりも高い傾向にあることがわかります。特に、SDG1(貧困をなくそう)、SDG4(質の高い教育をみんなに)、SDG7(エネルギーをみおんなにそしてクリーンに)の達成度が高いようです。

SDG1の主なターゲット

  • 1日1.25ドル未満で生活する人々の貧困をあらゆる場所で終わらせる。
  • あらゆる次元の貧困状態にある、すべての年齢の男性、女性、子どもの割合を半減させる。

SDG4の主なターゲット

  • すべての子どもが男女の区別なく、自由かつ公平で質の高い初等教育および中等教育を修了できるようにする。
  • すべての人々が安価で質の高い技術教育、職業教育、高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。

SDG7の主なターゲット

  • 安価、信頼できるエネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する。
  • 世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。

参照:SDG INDEX & DASHBOARDS(SDSN)