大学による「総合的な探究の時間」の授業への支援例

高校の新しい科目「総合的な探究の時間」の授業では、保護者をはじめ、地域の専門家や企業といった外部の人々の協力が欠かせません。「総合的な探究の時間」を実りのある授業にするためには、地域の人たちを有効的、かつ積極的に活用することが大切です。先生だけでは実現できない学習体験ができたり、多くの人々との対話を通じて成長したりすることができるのです。

「総合的な探究の時間」を支援する団体の1つに大学があります。大学ならではの特徴を活かした支援授業を提供しているところもあります。具体的にどのような支援を行っているのか見ていきましょう。

北海道教育大学北海道雪プロジェクト

雪を多様な側面から探究する子どもたちや先生、保護者をサポートするためのプロジェクトです。北海道教育大学附属教育実践総合センターと北海道教育大学附属札幌小学校が中心となって立ち上げられました。授業で使えるテキストやスライド、写真集、映像などの貸し出し、提供をしています。教員向けには、指導案を提供したり、ワークショップを開催したりしています。

参照:北海道 雪たんけん館(北海道教育大学)

大阪工業大学知的財産学部

大阪工業大学知的財産学部では、近畿圏の高校に講師を派遣して、高校生の知的財産マインドの向上のための講義を行っています。特許や意匠、商標、著作権などについて学ぶことができます。

参照:教育委員会・高等学校との連携(大阪工業大学知的財産学部)

埼玉大学STEM教育研究センター

STEM(ステム)教育とは、IT社会やグローバル社会で活躍できる人材を育成するために、科学や技術、工学、数学の分野を横断的に教育することです。STEMは、Science, Technology, Engineering, Mathematics の略です。埼玉大学STEM教育研究センターでは、STEM教育による出前授業や教員向けの研修、現場の教員と協力したカリキュラム開発などを行っています。

ちなみに、STEM教育に芸術(Art)の領域を加えた教育をSTEAM教育と呼びます。

参照:埼玉大学STEM教育研究センター

東北工業大学

東北工業大学では、高校生を対象に「社会の中で生かされている学問」をより分かりやすく伝えるための出前授業を実施しています。出前授業は、「エレクトロニクス研究の最前線」「グラフィックデザイン入門」など100以上用意されています。

「東日本大震災からの復興と大学研究室のまちづくり活動」「地域の生産とくらしをデザインする〜震災復興を目指した地域の生業再生〜」「震災におけるスマートデザインとは〜日常使えるものが震災時使えるのか〜」「災害からの復興を考える」など、東日本大震災や復興をテーマにした出前授業も行っています。

参照:出前授業(東北工業大学)

東京大学海洋アライアンス

東京大学海洋アライアンスでは、小学校や中学校、高校を対象に、海に関する教育の一環として、学校に出向いて海の話をする「出前授業」を行っています。出前授業は、「ウナギの大回遊の謎」「津波の物理の基礎」「サンゴ礁の海が今、危ない」など、数多くの授業が用意されています。

参照:出前授業(東京大学海洋アライアンス)

東京芸術大学音楽学部小泉資料室

東京芸術大学音楽学部小泉資料室は、故小泉文夫教授が生前に収集した楽器や楽譜、レコード、写真、民族衣裳などの音楽資料が展示されています。世界各国の民族音楽や楽器に関する資料提供や情報提供、体験学習などが受けられます。

参照:東京芸術大学音楽学部小泉資料室