探究学習の新しい学習様式とは

2020年の新型コロナウィルス感染症拡大に伴い、2020年3月2日から春休みに入るまでの間、全国のすべての小学校、中学校、高等学校などが臨時休校になりました。その間に実施される入学試験や卒業式などは、感染防止のための措置や必要最小限の人数で行うことが求められました。また、企業や行政機関に対しては、児童・生徒の保護者が休みを取りやすいよう配慮することが求められました。

コロナ禍における生徒の学習形態はガラリと変わりました。オンライン授業を通した学習、Web教材やアプリを使った学習など、いわゆる「新しい学習様式」が導入されました。これを受けて文部科学省では、生徒が自宅で安心して活用できる教材や動画などを紹介する「子供の学び応援サイト」を開設しました。「総合的な学習の時間」「総合的な探究の時間」の科目についてもいくつかコンテンツが紹介されています。どのようなコンテンツがあるのか見ていきましょう。

NHK for School

NHK for Schoolは、NHK(日本放送協会)が制作、提供する学校教育向けのコンテンツです。Webサイトを通していつでも自由に動画を視聴することができます。番組数は2000本、クリップ集は7000本登録されています。

主な番組

  • テキシコー(小学3~6年、中学、高校向け)
    プログラミング的思考を育む番組です。番組名のテキシコーは、「プログラミング的思考」の「的思考」から取ったものです。
  • 昔話法廷(小学4~6年、中学、高校向け)
    昔話(白雪姫、浦島太郎など)を背景にした法廷ドラマです。あえて判決を出さず、児童、生徒の考える力を養う番組構成になっています。

参照:NHK for School「総合」

探究学習白書2020

NHK高校講座

NHK高校講座は、もともとは通信制高校生向けの番組でしたが、最近では通学する高校生や生涯学習をする人向けの番組として放送されています。「総合的な探究の時間」の番組では、「あなたが人とつながることで何が生まれるか?」「あなたはどのように社会の役に立てるか?」といったさまざまな課題について生徒が調べ考え、自分に何ができるのかを探究します。

参照:NHK高校講座「総合的な探究の時間」

自分で学ぶ,探究の世界

探究学習における「ポートフォリオの作り方」や「課題のヒント」などを提供しています。課題のヒントには、「新型コロナで医療はどう変わるのだろう」「財務大臣になって予算をつくろう!」など約50テーマが用意されています。自宅で探究学習が進められるように、課題の進め方のヒントや参考になるWebサイトの情報なども提供しています。探究学習の課題探しにもお薦めのサイトです。

参照:自分で学ぶ,探究の世界(NPO法人学習創造フォーラム)

自宅de地域探究

「自宅de地域探究」は、「地域」をテーマにした探究学習のプロジェクトです。Webサイトの教材「地方のチェンジメイカ―育成プログラム」を使って自宅で地域探究ができます。生徒が主体的に探究学習を進められるようにサポート動画教材なども提供しています。自宅de地域探究は、パソコン(あるいはタブレット、スマートフォン)、インターネット環境、プリンター(なくても学習可)があれば利用できます。

参照:自宅de地域探究(RESAS活用教育推進委員会)

論理的な記述力を伸ばす「論理コミュニケーション」

「論理コミュニケーション」では、多数派に依存せずに社会的に受け入れられる方法(論理的に自分の意見を相手に伝える方法)として、「文章の設計図」にある5つのステップと9つのルールを学ぶことができます。探究学習においては、「まとめ・表現」において必要なスキルが学べます。

参照:論理的な記述力を伸ばす「論理コミュニケーション」(慶應義塾大学SFC研究所)

ONG STEAM STREAM

ONG STEAM STREAMでは、最先端の科学技術をテーマにした動画や学習コンテンツを提供しています。ONGは、東京大学生産技術研究所 次世代育成オフィスの略です。STEAMは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術)、Mathematics(数学)の頭文字を取ったものです。「飛行機の飛ぶしくみを学ぼう」や「電車モータのしくみを学ぼう」、「サラッとわかる銅のお話」など生徒の興味の引く動画が登録されています。

参照:ONG STEAM STREAM

探究学習白書2020