SDGs 17のゴールを目指す企業・団体を表彰する「ジャパンSDGsアワード」とは?

2016年日本政府は、国連が採択した持続可能な開発目標(SDGs)の施策実施に向けて、「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部」を設置しました。推進本部の本部長は内閣総理大臣が務めます。

持続可能な開発目標(SDGs)推進本部の取り組みの1つに、「ジャパンSDGsアワード」があります。ジャパンSDGsアワードは毎年1回開催され、SDGs達成に資する優れた取組を行っている企業や団体を幅広く募り表彰するというものです。これまでにどのような企業・団体が受賞したのか、またどのような取組を行っているのか見ていきましょう。

ジャパンSDGsアワードの表彰

ジャパンSDGsアワードの表彰は3種類あります。

  • SDGs推進本部長(内閣総理大臣)表彰
    極めて顕著な功績があったと認められる企業・団体等
  • SDGs推進副本部長(内閣官房長官及び外務大臣)表彰
    特に顕著な功績があったと認められる企業
  • 特別賞「SDGsパートナーシップ賞」
    特筆すべき功績があったと認められる企業・団体等

第1回ジャパンSDGsアワード(2017年)

第1回ジャパンSDGsアワードSDGs推進本部長(内閣総理大臣)表彰は、北海道下川町です。

北海道下川町の取組内容

3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
15.陸の豊かさも守ろう

下川町は、北海道北部に位置する人口3400人の町です。林業が盛んな町として知られていますが、過疎化や高齢化、人口減少といった問題を抱えています。

下川町では、それらの対策の1つとして持続可能な地域社会の実現に向けた取り組みを始めました。例えば、持続可能な森林経営の推進や、「木材のカスケード利用」の導入などが挙げられます。また、バイオマスボイラを導入し、燃料費削減効果額を基金に積み立てて社会的立場の弱い人への支援に取り組みました。

関連サイト:SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS

その他の表彰

  • SDGs推進副本部長(内閣官房長官)表彰
    特定非営利法人しんせい
    パルシステム生活協同組合連合会
    金沢工業大学
  • SDGs推進副本部長(外務大臣)表彰
    サラヤ株式会社
    住友化学株式会社
  • 特別賞「SDGsパートナーシップ賞」
    吉本興業株式会社
    株式会社伊藤園
    江東区立八名川小学校
    国立大学法人岡山大学
    公益財団法人ジョイセフ
    福岡県北九州市

第2回ジャパンSDGsアワード(2018年)

第2回ジャパンSDGsアワードSDGs推進本部長(内閣総理大臣)表彰は、株式会社日本フードエコロジーセンターです。

日本フードエコロジーセンターの取組内容

2.飢餓をゼロ
3.すべての人に健康と福祉を
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
17.パートナーシップで目標を達成しよう

日本フードエコロジーセンターは、神奈川県相模原市に所在する食品リサイクル事業の企業です。

日本フードエコロジーセンターでは、「食品ロスに新たな価値を」を企業理念に、食品廃棄物を有効活用するリキッド発酵飼料を開発しました。この事業が食品ロス対策のロールモデルとなったことや、多くのステークホルダーと協働して食品リサイクルループを構築したことなどで高い評価を得ました。

関連サイト:日本フードエコロジーセンターの取り組みと「SDGs」

その他の表彰

  • SDGs推進副本部長(内閣官房長官)表彰
    日本生活協同組合連合会
    鹿児島県大崎町
    一般社団法人ラ・バルカグループ
  • SDGs推進副本部長(外務大臣)表彰
    株式会社LIXIL
    特定非営利活動法人エイズ孤児支援 NGO・PLAS
    会宝産業株式会社
  • 特別賞「SDGsパートナーシップ賞」
    株式会社虎屋本舗
    株式会社大川印刷
    SUNSHOW GROUP
    株式会社滋賀銀行
    山陽女子中学校・高等学校地歴部
    株式会社ヤクルト本社
    産科婦人科舘出張 佐藤病院

第3回ジャパンSDGsアワード(2019年)

第2回ジャパンSDGsアワードSDGs推進本部長(内閣総理大臣)表彰は、魚町商店街振興組合です。

魚町商店街振興組合の取組内容

4.質の高い教育をみんなに
8.働きがいも経済成長も
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を

魚町商店街は福岡県北九州市小倉北区にある商店街です。日本初のアーケード街として知られています。魚町商店街では、企業や学校にはない、商店街の特性を活かした試みがなされました。まず、ホームレスの自立支援、および障害者の自立生活支援活動や、飲食店と協力したフードロスの削減、規格外野菜の販売の地産地消を推進しました。また、商店街内のビルをリノベーションして、若手起業家やワーキングマザーのためのスペースを提供したり、太陽光パネルを設置して商店街の電力として活用したり、SDGs推進のためのさまざまな活動が行われました。

関連サイト:魚町銀天街SDGs報告

その他の表彰

  • SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞
    大阪府
    「九州力作野菜」「果物」プロジェクト共同体(代表:イオン九州株式会社)
  • SDGs推進副本部長(外務大臣)賞
    特定非営利活動法人 TABLE FOR TWO International
    株式会社富士メガネ
  • 特別賞(SDGsパートナーシップ賞)
    日本リユースシステム株式会社
    徳島県上板町立高志小学校
    大牟田市教育委員会
    公益社団法人日本青年会議所
    株式会社大和ネクスト銀行
    そらのまちほいくえん

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