高校探究学習科目の学習指導要領コードの見方(2)

前回は、高校探究学習科目の学習指導要領コードの1桁目から4桁目までを見てきました。今回は、5桁目から16桁目までをみていきましょう。

学習指導要領コード5桁目「教科の目標や内容、内容の取扱い(大項目)」

5桁目は、各教科の大項目の「目標」や「目標及び内容」、「内容の取扱い」などにコードを割り当てます。区分に該当しない項目の場合は「0」を付与します。5桁目のコードの多くは「5」(各科目)で占められています。

教科の目標や内容、内容の取扱い(大項目)(5桁目)コード対応表

コード 分類
1 目標(大項目)
2 目標及び内容(大項目)
3 指導計画の作成と内容の取扱い(大項目)
4 内容(大項目)
5 各科目

参照:学習指導要領コードについて(文部科学省)

探究学習白書2020

学習指導要領コード6桁目「学年・段階」

6桁目は、学年・段階を表しています。1ならば第1学年、2ならば第2学年を意味しますが、高校の学習指導要領の場合、6桁目はすべて「0」に統一されています。つまり、「これは高校1年生向けの項目である」といった規定がないことを表しています。「総合的な探究の時間」や「古典探究」などの探究学習科目についても6桁目はすべて「0」です。中学校学習指導要領の場合には、0~3、およびA、Bが割り当てられています。

学年・段階(6桁目)コード対応表(中学校の場合)

コード 分類
0 全学年
1 第1学年
2 第2学年
3 第3学年
A 第1学年、および第2学年
B 第2学年、および第3学年

参照:学習指導要領コードについて(文部科学省)

ちなみに特別支援学校(知的)は、障害の程度や発達の段階によって学習指導要領の内容が変わるため、「学年」ではなく「段階」でコードを整理します。

学習指導要領コード7桁目「目標や内容、内容の取扱い(小項目)」

7桁目は、教科、および分野・科目・分類ごとに設定されている「目標」や「内容」、「内容の取扱い」などにコードを割り当てます。区分に該当しない項目の場合は「0」を付与します。「総合的な探究の時間」では、「2」(目標)、「3」(内容)、「7」(目標及び内容の取扱い)が割り当てられています。

目標や内容、内容の取扱い(小項目)(7桁目)コード対応表

コード 分類
1 ねらい
2 目標
3 内容
4 目標及び内容
5 内容の取扱い
6 指導計画の作成と内容の取扱い
7 目標及び内容の取扱い

参照:学習指導要領コードについて(文部科学省)

学習指導要領コード8桁目~15桁目「細目」

8桁目から15桁目は細目です。階層ごとに桁を割り当ててコードを割り振ります。高校学習指導要領では、8桁目から13桁目までが使用されています。14桁目と15桁目は「0」(未使用)です。「総合的な探究の時間」の場合は、8桁目と9桁目が使用されており、10桁目以降は「0」(未使用)です。

学習指導要領コード16桁目「改正情報」

16桁目は改正情報の版数を割り振ります。改正していなければ「0」、1回改正するごとに、「1」、「2」、…と増えていきます。

2020年11月現在、2017年~2019年改訂の高校学習指導要領について、2か所が改正されています。

改正分1(家庭)

  • (改正前)84F0300130000000
    (3)「家庭基礎」は,原則として,同一年次で履修させること。
  • (改正後)84F0300130000001
    (3) 「家庭基礎」は,原則として,同一年次で履修させること。その際,原則として入学年次及びその次の年次の2か年のうちに履修させること。

改正分2(家庭)

  • (改正前)84F0300140000000
    (4)「家庭総合」を複数の年次にわたって分割して履修させる場合には,原則として連続する2か年において履修させること。
  • (改正後)84F0300140000001
    (4)「家庭総合」を複数の年次にわたって分割して履修させる場合には,原則として連続する2か年において履修させること。また,内容のCについては,原則として入学年次及びその次の年次の2か年のうちに取り上げること。
探究学習白書2020